燕・村上3冠王のカギ握る? 専門家が読むセ首位打者争い「上位5人にチャンスあり」
DeNA佐野は2試合欠場もリーグトップの打率.328、中日大島は猛追の2安打で打率.324
中日は22日、ホームでDeNAを1-0で下した。首位打者争いを繰り広げる中日・大島洋平外野手は4打数2安打で打率も.324に上昇。打率.328でトップを走るDeNA・佐野恵太内野手はこの日も背中の張りで欠場した。これでレギュラーシーズンも残り半月。セ・リーグの首位打者争いは、僅差に5人がひしめく大混戦だ。現役時代、ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜で活躍し、18年まで2年間、ヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球評論家の野口寿浩氏は「上位5人にチャンスがある」と、タイトル争いを展望した。
セ・リーグの首位打者争いは22日を終え、打率.328のDeNA・佐野を.324の中日・大島が追う形。さらに.319のDeNA・梶谷、.315のヤクルト・村上、.314のヤクルト・青木、.308のDeNA・宮崎と続く。野口氏は「残り試合を考えると宮崎は厳しいが、5位の青木までチャンスがある」と予想する。
「打率上位にいるこれらの選手は、いずれも固め打ちができる。1試合で4安打、5安打打てば打率もグッと上がるし、その可能性はある。佐野は背中の張りがどの程度でどんな状態なのか。前半の貯金が物を言ってこの位置にいるが、自分が試合に出ていない中で、下にいる選手たちがヒットを打っているので、気が気ではないと思う。早く復帰して、自分で打てば済むことだと思っているだろう」
今季、初めてレギュラーをつかみ、初のタイトル争いとなる佐野に対し、青木は05、10年と2度首位打者のタイトルを獲得しており、大島、梶谷も首位打者争いの経験がある。村上も昨年、本塁打王を争っており、今年は3冠王のチャンスもある。そんな中、野口氏は今後の争いをこう展望する。
「過去にタイトル争いを経験している選手たちは対応力がある。誰が来ても不気味。ここで、佐野が焦らず平常心でやれるかだ」
大島は10月の月間打率.400と現在絶好調。一方、佐野は10月に入って打率.207と失速している。そして野口氏は、それぞれが担う役割の違いが、首位打者争いにも影響してくる可能性があると指摘する。