「13勝」と「10完投」はどちらがすごい? 巨人菅野vs中日大野雄、沢村賞争いの行方は…
新型コロナの影響で異例のシーズン、従来の基準は当てはまらない?
この選考基準が今季に限っては当てはまらないという点も、より選考の行方を混沌とさせそうだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕は3か月遅れ、120試合に短縮。交流戦はなくなり、過密日程を強いられた。中日、巨人ともに残り15試合前後となる中、ともに残されたマウンドは2~3試合程度。現状の成績を比べても、熾烈を極めている。
○菅野智之(巨人)
17試合13勝1敗、防御率2.02、3完投(3完封)
120回1/3、113奪三振、勝率.929
○大野雄大(中日)
18試合10勝5敗、防御率1.79、10完投(6完封)
135回2/3、137奪三振、勝率.667
勝利数と勝率では菅野が大きくリードする一方、他の成績では大野雄が上回る。昨年のケースを踏まえて完投数や投球回を考えると、大野雄にも可能性が出てきてもおかしくない。試合数が少なくなったにもかかわらず、従来の基準である「10完投」を達成していることが、どこまで重要視されるかもポイントになりそうだ。
セ・リーグでは他に、阪神の西勇輝投手が勝利数、防御率、投球回で3傑に入っており健闘を続ける。一方パ・リーグでは楽天の涌井秀章投手が11勝を挙げているものの、1完投、防御率3.20と物足りない基準も。現状では菅野vs大野雄の“一騎討ち”となる中、残り登板での内容も大きく左右してきそうだ。
(Full-Count編集部)