早実・清宮福太郎に“落合イズム”? スローガンに込めた思いと目指す主将像

2回戦の郁文館戦に出場した早実・清宮福太郎【写真:佐藤佑輔】
2回戦の郁文館戦に出場した早実・清宮福太郎【写真:佐藤佑輔】

清宮が中心となって決めた新チームのスローガンは「in our way」

 日本ハム・清宮幸太郎内野手の弟で早実2年の福太郎内野手が24日、市営立川球場で行われた秋季東京都大会2回戦の郁文館戦に「4番・一塁」で先発出場。2打数無安打2四球の内容も主将としてチームを牽引し、6-2の快勝を呼び込んだ。

 1死二、三塁の好機で迎えた1回の第1打席。清宮は冷静に四球を選び、後続の貴重な先制点へとつなげた。同じく1死二、三塁で巡ってきた2回の第2打席では二飛。4回の第3打席は四球、6回第4打席は右飛に倒れた。打席で快音はなかったが、守備では積極的にナインに声をかけるなど、チームを鼓舞。主将らしい一面を垣間見せた。

 当初は早実・和泉監督も「どうかな……」と悩んだという主将任命。蓋を開けてみれば兄・幸太郎とはまた違った形で名門校のチーム作りに尽力している。清宮が中心になって決めたという新チームのスローガンは「in our way」。直訳すれば「自分たちのやり方で」という意味で、意訳すれば中日で監督を務めた落合博満氏の代名詞であった「オレ流」とも読めようか。中学時代は英語部に所属した清宮らしく、横文字のものになっている。

 エース田和廉投手は「人がどうではなく、自分たちの方法で、自分の道を行こうという意味が込められてます。清宮が中心になって何人かで話し合って決めました」と決定の経緯を説明。この日は7安打2失点9奪三振完投と安定した投球で、一部では「今年は清宮より田和のチーム」とも評されるが「全然清宮には敵いませんよ。清宮がいるから自分も注目してもらってるので」と主将に全幅の信頼を寄せる。

「今年のスローガンは決まるまでに相当時間がかかった。それだけよく考えたということ」と和泉監督。兄とは違った“福太郎流”でどんなチームを作っていくのか、注目だ。

(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)

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