新型コロナ感染ターナーを「止める者はいない」 ド軍首脳はセレモニー参加を“容認”

セレモニーに参加するドジャースのジャスティン・ターナー(中央)【写真:AP】
セレモニーに参加するドジャースのジャスティン・ターナー(中央)【写真:AP】

フリードマン編成本部長「ターナーがいなければ、世界一の喜びに影響する」

■ドジャース 3-1 レイズ(ワールドシリーズ・日本時間28日・アーリントン)

 ワールドシリーズは27日(日本時間28日)、テキサス州アーリントンで第6戦が行われ、ドジャースがレイズを3-1の逆転で下し、1988年以来32年ぶり7回目のワールドシリーズ制覇を果たした。MVPにはシーガーが選ばれた。その一方で、ジャスティン・ターナー内野手が新型コロナウイルスに感染したことが試合中に判明して8回守備で途中交代。即隔離措置が取られたが、試合後の世界一セレモニーには夫人と共に参加。マスクを取ってチームメートと写真を撮り、エース・カーショーと抱擁する場面もあり、米メディア間で物議を醸している。

 32年ぶり7回目の世界一。2014年10月に編成本部長に就任し、常勝軍団に変えたアンドリュー・フリードマン氏にとっては嬉しい瞬間となったが、世界一会見では新型コロナウイルスで陽性となった主力ターナーの“行動”についても質問が飛んだ。フリードマン編成本部長が主力野手の感染を知ったのは試合途中の7回。しかし、世界一セレモニーへの参加を止めることはできなかったという。ターナーは不動の三塁手として世界一に貢献。今季が4年契約最終年で、このオフにFAとなるからだったという。新型コロナに感染したことについて「明らかに残念なこと」とした上で、チーム内で感染拡大する可能性があるセレモニー参加を“許可”したことについては、こう説明した。

「将来どうなるか分からない中で、ターナーがフィールドに出ることを止める者などいなかったと思う。周りの人たち、特に彼とまだ接触していなかった人たちに対して、彼は気を配っていたと思う。JT(ターナー)が我々にとってどれだけ大事な選手か、そして最後のアウトを取る時にこれまで球団に貢献してくれた彼がフィールドにいないことを考えると、世界一になった喜びに幾分、影響を与えてしまう。これは誰のせいでもない。(現実として)こういう展開になってしまったいうことでしかない。この先のことを具体的にどう進めていくか、状況を見ていく」

 報道陣からターナーのことを問われると、ため息交じりに答えたフリードマン編成本部長。今後については「分からない。今夜ホテルに戻ってテストを受けて、結果がどうなるか。話はそれからだ」と繰り返した。何よりチーム内の感染拡大を防ぎたいところだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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