ドジャースが32年ぶり世界一 苦戦左腕の早期降板に指揮官「喜んでいた自分がいた」
主力ターナーの新型コロナ感染「7回に交代させないといけなかっただけ」
■ドジャース 3-1 レイズ(ワールドシリーズ・日本時間28日・アーリントン)
ワールドシリーズは27日(日本時間28日)、テキサス州アーリントンで第6戦が行われ、ドジャースがレイズを3-1の逆転で下し、1988年以来32年ぶり7回目のワールドシリーズ制覇を果たした。沖縄出身のデーブ・ロバーツ監督はアジア系米国人として初めて世界一監督となった。監督として自身3度目のワールドシリーズでつかんだ栄冠。指揮官は「選手たちのことも嬉しく思うし、このチームを頂点に導く助けができたことが嬉しい。懐疑的な声と言うのは常にあるものだが、誰も我々からこれ(世界一という快挙)を奪うことは出来ない」と声を弾ませた。
ドジャースは5回までレイズ先発のスネルを打てずに無得点。左腕が降板した6回に1死二、三塁とチャンスを広げて、2番手アンダーソンの暴投で同点。さらにシーガーの一ゴロの間に三走ベッツが好走塁を見せて逆転した。打ちあぐねた左腕の早期降板について、ロバーツ監督は「間違いなく喜んでいた自分がいた。彼は我々を圧倒していたのだから。オースティン(バーンズ)が安打を打って、彼らが救援投手をマウンドに送った時、ムーキー(ベッツ)が私の方を見て、少し笑顔を見せた。みんなスネルが降板してテンションが上がっていた」と振り返った。
先発ゴンソリンを2回途中1失点で降板させて小刻みな継投リレー。7番手ウリアスは7回途中から2回1/3を無安打無失点に抑えた。「とにかく嬉しい。フリオ(ウリアス)のことも喜ばしい。クレイトン(カーショー)のことも。世間が彼のことを話すとき、まず世界一になることが大事で、殿堂入りはその後だと言う人もいた。みんなのことを本当に嬉しく思っている」と声を弾ませた。
一方で、3番ターナーの新型コロナウイルス感染が試合中に判明。8回守備からヘルナンデスと交代した。「トレーナーが私に、彼はすぐ交代しないといけないと伝えてきた。理由は陽性反応を示したからだ。その時点では、私は他の選手たちがプレーできるように指揮を執ることに努めていた。私が分かっていたことは、彼を7回に交代させないといけなかったということだけ。状況を確認しているところだが、彼に会うのが待ちきれない」と話した。今後が心配されるが、まずは32年ぶりの世界一の喜びに浸っていた。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)