元中日・若松駿太、海外リーグ挑戦視野「自分を奮い立たせる」 BC栃木を退団
中日時代の2015年に10勝「いろんな可能性を考え、自分に合った決断を」
ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスは28日、若松駿太投手ら9選手の退団を発表した。2018年限りで中日を戦力外になった若松は、NPB復帰を目指して昨季から2年間プレー。今後については「新しい環境でやりたい」と話し、海外リーグ挑戦も視野に新天地を探す。
若松は加入1年目の昨季、チーム最多の13勝を挙げてリーグ初優勝に貢献。シーズンMVPにも選出された。昨秋には「12球団合同トライアウト」を2年連続で受験するも、NPB球団から声は掛からなかった。
今季は右肩痛に悩まされ、選手登録を外れて「練習生」になった時期も。それでもシーズン終盤にかけて状態は上向き、計10試合で47回を投げて3勝1敗、防御率1.91。今月18日の地区CS・神奈川フューチャードリームス戦では4番手で3イニングを投げ、5奪三振で無安打無失点と好投した。課題だった直球のスピードは140キロまで回復。「栃木にきて一番球は良かったです。肩は全くの無痛。真っ直ぐの常時のスピードも上がってきました」とうなずく。
今季限りの栃木退団は、環境の変化を最優先しての決断だという。「この2年間、僕のわがままを聞いてもらい、おんぶに抱っこの状態でした。球団には感謝しかありません。ただ、甘えが出て自分のためにもならないかなって。新しい環境に変えて、自分を奮い立たせることが必要だと思いました」と理由を語る。
現役続行の意向で「海外のリーグにも興味があります。いろんな可能性を考えながら、自分に一番合った決断をしたいと思います」と若松。栃木には、米国や台湾でプレーした川崎宗則ら海外経験のある先輩も少なくないだけに、刺激にもなっているようだ。宝刀チェンジアップを武器に、中日で10勝を挙げたシーズンからはや5年。25歳の右腕は、新たなマウンドに挑戦していく。
(小西亮 / Ryo Konishi)