DeNA伊勢3勝目、明大後輩ドラ1指名に刺激 ラミレス監督「レベル上がった」
4回から2番手で救援、2回2安打1失点で乱戦を制した
■DeNA 10-6 巨人(28日・横浜)
DeNAは28日、横浜スタジアムで行われた巨人戦に10-6で勝利して3連勝となった。先発の坂本が3回4失点で降板したが、2番手で登板した伊勢が2イニングを投げて今季3勝目をマークした。
初回に相手ミスと宮崎、ソトのタイムリーで4点を先制したが、坂本が岡本の3ランなどで3回までに同点とされ、試合の流れが巨人に傾きかけた。3回裏に再び4点を勝ち越し、乱打戦も予想された展開で、4回から登板した伊勢が2回1失点で勝利投手となった。ラミレス監督は「今日は各リリーバーがしっかりやってくれた。特に伊勢が流れを止めてくれた」と、試合のない月曜日を挟んで4連投となったルーキーを評価した。
伊勢が「攻撃のリズムは良かったが、守備の流れが今ひとつだったので、なんとかしたいと思った。最初のイニングは7番からだったので、3者凡退でいくつもりだった」と振り返ったように、4回は打者3人を完璧に抑えた。2イニング目となった5回には2安打と四球で無死満塁のピンチを招いたが、岡本の併殺打の間の1点のみで切り抜けた。伊勢は「岡本さんの状態がいいのは分かっていた。内野ゴロに抑えられたのは大きかった」と傷口を広げず、勝ち投手の権利を確保した。
ルーキーイヤーから開幕1軍入りを果たした伊勢は、夏場に1度抹消があったが、ブルペンの一角として状況を問わない起用で登板を重ねた。9月終了時までは記録として残る数字は2ホールドのみだったが、10月10日の阪神戦でプロ初勝利をマークし、この日の3勝目まで勝ち星は全て10月に挙げた。「今まで培ってきた勝ち運がやっと出てきている」と、地元で初となったお立ち台で周囲を笑わせた伊勢だが、「最近は打たれ始めているので、ここからどれだけやれるかが大事になると思う」と浮かれるはことない。
ラミレス監督は「ブルペンに入ってから、最近は特にいい活躍を見せて、我々の信頼を得ることができた。ルーキーだが、タフなシチュエーションでも好投しているし、最初の頃に比べると、ひとつ上のレベルに上がったと思う」と成長を感じている。伊勢も「対戦が増えるにつれて、狙い球を絞られるようになってきている。これからがプロとして本当の勝負になると思う」とさらなるステップアップを誓った。
26日に行われたドラフト会議では、明治大の1年後輩となる入江大生投手がDeNAの1位指名を受けた。伊勢は「後輩だけど、仲が良くて友達みたいな感じ。1位が決まった時は、来たよ、と思った。今は先輩として、いいところを見せなくてはいけないという気持ち」と入団を心待ちにする。近年は今永、浜口など、大卒左腕が投手陣の中心となっているDeNAだが、18年ドラフト1位の上茶谷らを含めた大卒右腕が、その座を取って代わる日も遠くないかもしれない。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)