日本でやりたいことは“伝統の一戦”の観戦 マシソンが語る日本野球の素晴らしさ
日本でやり残したことは…「巨人-阪神戦をスタンドから観てみたい」
参加したファンからは数多くの質問が寄せられた。「巨人で期待している若手選手は?」と尋ねられたマシソンは、少し躊躇いながら名前を挙げることを避け、その理由をこう説明した。
「名前を挙げることでジンクスをかけたくないんだ」。
若手にプレッシャーをかけたくないという“親心”だろう。心から応援していることがうかがえる回答だった。
代わりに「若手ではないが特に注目している選手」として名前を挙げたのは、2000安打達成まで目前に迫った坂本勇人内野手とエース菅野智之投手だった。菅野については「巨人にずっと残ってほしい気持ちもあるが、メジャーに挑戦して日本の野球の素晴らしさをアメリカで証明してほしい」と期待を示した。
日本とアメリカの野球の違いを質問されると、1点1点をみんなで取りに行く日本の野球はより戦略的で、より本質に近いところがあると力説。選手個々の才能でも日米でそれほどの差はないと感じていると話した。今はメジャーよりもNPBの結果を追いかけるほうが楽しいとも語った。
「日本でやり残したこと、行きそびれたところはあるか?」という質問が飛ぶと、マシソンは「スタンドからファンと一緒に日本の野球を観てみたい。特に巨人-阪神戦をね」と回答。「日本の野球ファンはアメリカの野球ファンよりも素晴らしい」と熱弁するマシソンは、ファンたちと一緒にスタンドから大好きな古巣を応援する日を待ち望んでいるようだった。
(鉾久真大 / Masahiro Muku)