打撃向上で厄介さ増す鷹周東…専門家が指摘する“打倒ソフトバンク”の戦い方
相手チームは「周東を出さないこと。まずはそこから」
そして野口氏は周東の足について、こう評価する。「期待して(代走で)出して、相手が警戒する中で盗塁を決められるし、ベンチにいるだけで相手にプレッシャーを与えられる選手。中間疾走が速く、スライディングもどちらの足でもできる。片方の足でしかスライディングができなければ、足を合わせるために減速しなければいけないが、減速しなくても済む。スタートも常に研究している」。相手バッテリーからすると、嫌なことづくしのランナーなのだ。
リーグ終盤、先頭打者として起用される機会が増えている周東。9月以降、月間打率は2か月連続で3割を超えており、このままいけば、14日から始まるクライマックスシリーズでも1番打者を任される可能性が高そう。そして、短期決戦で試合の鍵を握るのが周東の足だと野口氏は言う。
「相手チームからすると、ホークスに失点しないようにするためのは、周東を出さないこと。まずはそこから。そういう状況を作らないことが大事」
4試合制で行われるクライマックスシリーズでは、優勝したソフトバンクに1勝のアドバンテージが与えられるため、2位のチームは4試合で3勝しなければならない。だが、ソフトバンクには安定した先発、そしてリリーフ陣がいる。そのため、出塁すれば高い確率で得点圏まで進む周東を塁に出さないことが、勝負の行方にも影響しそうだ。