「伊藤の母校にふさわしいチームに」 “都立の星”小山台躍進の裏に巨人4位OBの存在

小山台・福嶋正信監督【写真:佐藤佑輔】
小山台・福嶋正信監督【写真:佐藤佑輔】

2回戦では今夏の東東京王者・帝京を相手に10-0の6回コールドで圧勝していた

 高校野球秋季東京都大会は1日、ダイワハウススタジアム八王子で3回戦が行われ、小山台は0-1で日大三に惜敗した。2回戦では今夏の東東京王者・帝京を相手に10-0の6回コールドで圧勝。2戦連続強豪撃破の期待も高かったが、あと一歩及ばなかった。

 小山台は先発のサイドスロー右腕・木暮瞬哉投手が8回7安打と好投するも、5回に守備の乱れから1失点。打線は日大三の先発左腕・宇山翼投手を攻略できず、わずか2安打に封じられた。

 小山台は都立ながら2018年夏、19年夏と東東京大会決勝に進出している実力校。今秋ドラフトでは、OBで社会人野球・三菱パワー所属の伊藤優輔投手が巨人から4位指名された。その伊藤こそ、小山台躍進の立役者だと福嶋監督は言う。

「よく来てくれるんですよ。大学、実業団で学んだことを全部教えに来てくれる。うちのチームがいいのは伊藤のおかげ。ドラフトは選手たちも大喜びで、伊藤の母校にふさわしいチームになろうと士気もあがった」

 この日8回1失点完投負けの木暮も「夏までは大きく足を上げてバランスを崩していたんですが、冬に伊藤さんから教わったことを思い返して修正しました」と偉大なOBからの金言に感謝する。

「実は狙っていたんですよ、甲子園。21世紀枠ではなく、本気で狙っていた。悔しい思いです」と本音も漏らした福嶋監督。伊藤を擁しセンバツ初出場を果たした2014年以来となる聖地への切符は、夏の戦いに持ち越された。

(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)

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