大谷翔平「思い切り腕を振りたい」 “普通じゃなかった”投手復帰の苦悩を激白

8月3日に右屈曲回内筋群の損傷と診断されてからは打者に専念した【写真:Getty Images】
8月3日に右屈曲回内筋群の損傷と診断されてからは打者に専念した【写真:Getty Images】

前例のない二刀流選手のトミー・ジョン手術「どこまで辛抱強くやっていけるか」

――メジャー1年目は160キロ超の剛速球、スプリットが効果的だった。
「そうですね。今年もスピードだけ見れば97マイル(約156.1キロ)の球もありました。フィジカル的には毎年毎年良くなっていると思うので、いいとは思います。患部の状態と、そこまで投げてないことによる投げ心地の悪さが原因だと思っています。その2つができれば、投げ心地も良くなると思うし、自信を持って打者、捕手に投げていけると思う。その過程で今年みたいに打たれたとか、出てくるのであれば、それはそれで反省してできるところだと思う。最低条件として、全力で投げることができないと、反省するところも出来ない」

――まずは全力で投げられるようにするのが目標か。
「そうですね。打たれるにしても思い切り投げて思い切り打たれたい。そういう感じかなと思います」

――カブス・ダルビッシュ投手はトミー・ジョン手術後の1、2年は普通じゃないと言っていた。
「それはありますよね。実際、僕も1回目の手術なので、どういう感じなのか、を探りながらの状態でしたけど、最初から思い切りいけるとも思ってなかったし、リハビリの段階が一番きついと言われているので、それは痛みがどうこうではなく、自分がやれると思う、ギャップの差があると思う。そういう気持ち的な部分で思うところもありました。これもまたいい経験かなと思ってます」

――普通じゃないとは具体的にどういったものだったか。
「やっぱり1回1回(投げた翌日の)反応を見ないといけないですし、強度を上げたら強度を上げた時にどのくらいの反応が戻ってくるのか。実戦の中でも、それはあると思うので。思い切り腕を振りたい。だけど、なかなか体が言うことをきかないこともあったと思う。考えていることとのギャップもあると思います」

――同じ手術をしたダルビッシュはサイ・ヤング賞のファイナリストに。状況や状態は違うと思うが、同じ手術をした投手としては励みになるのでは。
「うちの選手も何人かいますし、今となってはそんなに珍しい手術ではないので。やっている人も多い感じですし、自分だけがというのはないですね。ただ、時間がかかる手術でリハビリ。どこまで辛抱強くやっていけるかが大事だと思っています」

【動画】「打たれるにしても思い切り投げて思い切り打たれたい」エンゼルス・大谷翔平独占取材のインタビュー映像

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