CS制するのは“PayPayドーム男”? 鷹はタイトル獲得者、ロッテはベテランが好相性

荻野&清田、短期決戦でのベテランの奮起に期待がかかるロッテ

 対ソフトバンクで2年連続の勝ち越しを決めたロッテ。シーズン終盤に勢いを失って3位に転落した時期もあったが、2位を死守して「パーソル CS パ」の出場権を勝ち取った。PayPayドームでは防御率2.77とパ球団本拠地の6球場の中で2位である一方、打率は.214とワーストを記録。いかに鷹投手陣を打ち崩すかが肝となる。

 そんな打線では不動のリードオフマン・荻野貴司外野手に期待がかかる。ソフトバンク戦では12試合で51打数17安打1本塁打4打点、打率.333と好相性で、さらにPayPayドームでは6試合で25打数9安打1本塁打2打点、打率.360、得点圏打率.500と活躍が光っている。第1戦に先発する千賀に対しては5打数3安打、打率.600としているだけに、対決にも注目だ。ケガに苦しんだベテランの一打で打線を奮起させたい。

 さらに、ベテランとしてチームをけん引している清田育宏外野手もいる。ルーキーながら「最優秀選手賞」を獲得した2010年の日本シリーズ制覇から10年。対ソフトバンクでは14試合で37打数14安打1本塁打3打点、打率.378。PayPayドームでは15打数6安打1打点、打率.400とその相性の良さがうかがえる。10月以降は打率.327とシーズン終盤にかけて調子を上げている清田のバットは短期決戦でも火を吹くか。

 投手陣では唐川侑己投手に注目。今季は32試合で1勝1敗14ホールド、30回1/3で4失点、防御率1.19という成績でブルペンを支え、ソフトバンク戦では7試合で5ホールド、6回5安打5奪三振、防御率0.00と安定した投球で鷹打線を封じ込めている。また1点リードの試合では、12打数1安打5奪三振、被打率0.83と接戦に強いことがうかがえる。リードを守る熱投で、チームの勝利を引き寄せたい。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、パ・リーグのみCSが開催される。短期決戦に強いと言われるソフトバンクが王者の貫禄を見せつけられるか。それとも逆転勝ちを得意とするロッテが「下克上」を遂げるか。日本シリーズを懸けた熱き決戦に期待が高まる。

(「パ・リーグ インサイト」下村琴葉)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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