屈辱の4連敗から巨人がホークスに勝つ条件は? 元鷹コーチが指摘する初戦の重要性

飯田氏は巨人日本一なら4勝3敗、ソフトバンクなら4勝0敗か4勝1敗の可能性を指摘

 もちろん、相手の先発投手を攻略できたとしても、ソフトバンクの強力打線に打ちまくられたら元も子もない。飯田氏は「巨人としては、やはり柳田を抑えられるかどうかが鍵。彼が打つとチームの雰囲気が俄然盛り上がりますから」と指摘する。柳田はこのCSでも14日の第1戦で、難敵・美馬からバックスクリーン左の中堅席へ一発を放つなど、4打数3安打1打点。第2戦は4打席のうち出塁は7回2死三塁での申告敬遠だけに終わったが、存在感は格別だった。

 また、昨季に比べると格段の成長を遂げ、シーズン終盤の10月にメジャー記録をも上回る「13試合連続盗塁」の日本新記録を樹立した周東も、原巨人にとっては要注意だろう。

 CS第1戦では4打数無安打に終わった周東だが、第2戦では3回に左翼線二塁打。1点リードの7回1死三塁では、勝利を大きく引き寄せる適時三塁打を放った。持ち味の盗塁は、2試合を通じてなかった。

 飯田氏は「優勝がほぼ決まっていたシーズン終盤と違い、短期決戦では1つの盗塁失敗が大きく流れを変えることもあるので、周東といえども、慎重にならざるをえない。盗塁よりも、送りバントが重要になるでしょう」と言う。それでも「周東が塁に出れば、巨人バッテリーは打者に集中できないし、ストレート系が増えて、中村晃、柳田、グラシアルといった主軸に打たれる危険性が増す。周東を極力出塁させないことも重要」と指摘した。

「巨人は昨年一蹴されているだけに、第1戦で完敗すると、意気消沈してズルズル行ってしまいかねない」と飯田氏。「巨人が日本一になるとすれば、4勝3敗。ソフトバンクの場合は、4勝0敗や4勝1敗の圧勝もありうる」と予想した。初戦の結果と内容は、例年以上に重要になりそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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