“セオリー通りの配球”で痛恨被弾した巨人バッテリー 元捕手が読む中村晃の心理

サンチェスの投球にもヒント「積極的に振ってくるのを利用して…」

 野口氏は「中村晃は技術も高いし、思考能力もある。タイミングの取り方もうまい。バッテリーからすると、何を投げても打たれるのではないかと思ってしまうほどいい打者。甘く入ってきたところを打った」と、この日の勝負で中村晃に軍配が上がった理由を説明した。

 これで、もう1つも負けられなくなった巨人。では今後、ソフトバンク打線を抑えるためにはどうしたらいいのだろうか――。野口氏は、先頭打者を出さないという基本に立ち返ることが必要だと説く。

 この日、ソフトバンクは先頭打者が出塁したのは6、7回だけ。野口氏は「この試合が好ゲームになったのは、5回まで巨人バッテリーがソフトバンクの先頭打者を打ち取っていたから」だといい「巨人はイニングの先頭打者を出さない、打者を連続して出塁させない、ということを徹底していくしかない」と指摘した。

 そして、この日の試合を壊さなかった先発サンチェスの投球にもヒントが隠されているという。

「サンチェスは、ソフトバンク打線が初球から積極的に振ってくるのを利用して、カットボールやスプリットを効果的に使っていた。あとは、バッテリーがこの日の情報をアップデートして、どういう攻め方が有効なのか、考えていくことが大事。それで自分たちのピッチングをして打たれたら、それが実力差だと認めるしかない」

 25日に迎える第4戦の巨人先発は4年目右腕の畠。巨人バッテリーは強力なソフトバンク打線を次こそ抑えることはできるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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