「誰もが栗原になれる」 元鷹コーチが語る10連覇の現実性とブレーク予備軍
笠谷、リチャード……楽しみな選手は続く
投手陣は、千賀、東浜、石川、ムーア、和田という先発陣の中で若手の笠谷が台頭してきた今シーズン。岩嵜もケガから戻り、日本シリーズでは森、モイネロの前の7回を任される存在になった。リリーフ陣の多くは150キロを超える直球を投げ、改めて層の厚さを見せつけた。
飯田氏は「中継ぎでもいい選手はいっぱいいる。与えられたところできっちり抑えて次のチャンスをもらう。いきなり千賀を目指すのではなく、しっかり実績を作って育っていってくれれば、まだまだ投手王国は続くと思う」と、この先も盤石であることを強調する。
そして「抜け目がないチームで、ベンチに入るのも難しい。来年は甲斐野、高橋純平も故障明けで戻ってくる。左は笠谷だけでなく古谷にも期待している。こういった選手たちが出てきたら面白いかなと思う」と、新戦力の台頭の可能性にも触れた。
その期待は打線でも同じだ。「(長打力のある)リチャードが三塁の松田(宣)を脅かす存在になれば面白い。外野も層が厚いけど、上林やバレンティンにもチャンスはある。チーム内競争が激しくなれば、チームも活性化してレベルも上がっていく」。
3軍制度を生かし、豊富な資金力を武器に補強と育成を並行して行い、先を見据えたプランニングで常勝軍団を築き上げているソフトバンク。このサイクルが今後もうまく継続されれば、巨人の9連覇を上回る、夢の日本シリーズ10連覇も現実味を帯びてくるかもしれない。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)