オリ西浦が発症「特発性大腿骨頭壊死症」とは? 専門家が解説、歩行困難の場合も

進行が予想される場合は骨切り術、さらに進行すれば人工関節手術が必要

 骨壊死しただけでは自覚症状はないと考えられています。股関節のソケット部分にはまっている、大腿骨頭と呼ばれる部分の壊死が進み、潰れてくると歩行などでも痛みが生じます。

 自覚症状としては比較的急に生じる股関節痛が特徴的です。症状が軽い場合は、杖の使用。体重管理、運動管理などで股関節にかかる負荷を軽減しながら経過を見ます。

 しかし、自覚症状があり、進行が予想される場合には、骨切り(こつきり)術と言われる手術が必要になるケースもあります。これは壊死している部分に負荷がかかることを回避するために、骨を切って、負荷のかかる位置をずらす。体重が今かかっている部分の変形を抑制することが目的になります。

 更に進行している場合、もしくは自分の骨を温存することが困難な場合は、人工関節手術が行われます。

 関節の可動域が狭くなり、歩行が困難になるリスクもあります。西浦選手は手術で競技復帰を目指すとニュースで見ました。難病を乗り越えて、フィールドに復帰できることを心より祈っています。

新盛淳司(しんもり・じゅんじ)
新浦安しんもり整骨院入船院代表。柔道整復師、鍼灸師。元日本代表の中村俊輔(横浜FC)をセルティック時代から10年以上パーソナルトレーナーとして支えている。関東リーグ・ブリオベッカ浦安のチーフトレーナーも務めている。

(Full-Count編集部)

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