「投げる可能性は1%以下」 イップス克服し7年ぶりメジャー復帰した奇跡の復活劇

今季は23試合に登板「いつまでプレーできるか、知りたい気持ちもある」

 若くて貪欲な選手たちと日々を過ごす中、挑戦することの大切を思い出させられると、ダイヤモンドバックスを去り今年2月に最後のチャンスとしてスカウトたちの前で投球を披露。視察していたロッキーズのジョン・ウェイルGM補佐の目に留まり契約をつかみ取った。

 そして、7月25日(日本時間26日)に敵地で行われたレンジャーズ戦では2646日ぶりのメジャー復帰を果たすと、1回1/3を無失点に封じ白星をマーク。メジャーでの勝利は実に2012年5月29日のタイガース戦以来、2979日ぶりだった。

 ジェットコースターのような野球人生を歩むバードは最後にこう締めくくっている。

「いつまでプレーできるか、何ができるか知りたい気持ちもある。でも、誰にとってもいかに限りあるものなのかということもよく分かっている。このレベルでプレーしユニホームを着て、こうした球場でプレーできる人は極めて少ない。以前よりもそれを実感している。楽しもうとすれば、多くのプレシャーから解放される」

 一時はストライクが全く入らない程苦しんだ右腕だが、今季は23試合に登板し4勝2敗6セーブ、防御率3.65をマーク。最速100マイル(約161キロ)の剛速球を投げ、抑えにも抜擢されたバードの野球人生はまだまだ続きそうだ。

【動画】イップスを克服してメジャー復帰を果たしたバード 絶望の淵から這い上がった男のボールが100マイルを記録した瞬間

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