2度の指名漏れをバネに…西武柘植が正捕手獲りへ決意「自分の1番いいところを」

「ピッチャーに信頼されるキャッチャーになりたい」

「ある程度データは頭に入れて試合に臨みますが、試合の中での打者の反応が最新情報です。相手バッターの思っていること、ボールに対する反応をしっかり観察しながら、いろいろな球を選択していかなきゃいけない。冷静に配球していかないと打たれる。勝てないんだなと思いました」

 今後目指すのは「安定した試合を作る」という、自身のアピールポイントを実践して見せることだ。

「どんなにピッチャーの調子が悪くても試合を壊さない。勝ちにつなげるリードができて、ピッチャーに信頼されるキャッチャーになりたいと思っています」

 プロ入り後初のスタメンマスクを被り、プロ初本塁打も放った8月27日の本拠地日本ハム戦は、サヨナラで勝利。この試合、自身に代わって7回から出場し、一度は逆転された森がサヨナラ直後に涙を流したが「緊張していて、試合が一瞬で終わった。あんまり記憶にないんです。ただ、終盤から守りに就く難しさを感じました」と振り返り、1軍で着実に経験を積んでいる。

 2度の指名漏れを経て掴んだプロの舞台。そこに立てたことで満足はしていない。次は正捕手の座を掴むため、自身のリードに磨きをかける。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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