コロナと戦う医療従事者のため… 日本新薬の快進撃は4強で止まる
「1つ上のレベルになって、来年戻ってきたい」と松村監督
もっとも、悲願の「黒獅子旗」獲得へ向けて、チームの課題もはっきりした。右の西川大地投手、左の榎田宏樹投手の2枚看板を中心にした守りの野球で勝ち進んだが、打線が振るわなかった。この日も、相手先発の大竹に6回1死までノーヒットに抑えられ、結局、熊谷とのリレーの前に2安打零封負けを喫した。
一方、先発の西川は、127球4安打1失点完投も報われなかった。振り返れば、唯一失点を喫した4回が悔やまれる。1死から丸山の左前打、下川の犠打で得点圏に走者を進められると、続く4番・火ノ浦に四球、5番・笹川に死球と突然制球を乱した。満塁の窮地で桝澤に甘いカットボールを左前適時打された。
「点は取れなかったが、最後まで味方を信じて投げることができたかなと思う」と言う西川だが、「火ノ浦選手にはカーンと長打を打たれそうな、いや~な感じがした。相手に押されたということ。力不足です」と肩を落とした。
松村監督は「課題は(打撃面と)はっきりしている。1つ上のレベルになって、来年戻ってきたい」という。多くの医療従事者もそれを心待ちにするはずだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)