“我慢”が成功のカギになる? 広島の浮沈を左右する新助っ人をデータから分析

速球には滅法強いが変化球には弱く、特にボール球に手を出す傾向が…

 一方で、懸念材料となりそうなのはボール球に手を出す傾向があることだ。ストライクゾーンの外(outside)の投球に対し、打者がスイングした割合を示す「O-Swing%」はメジャー2年で42.8%。NPBでの平均は30%前後であることからも、ボール球に手を出しがちであることがわかるだろう。

 また、球種別にみるとメジャー通算6本塁打のうち5本塁打がファストボール(フォーシーム、ツーシーム、カットボールなど)を捉えたもの。打率も.308と速球に滅法強い。反対にブレーキングボール(スライダー、カーブ、ナックルなど)には.087、オフスピードピッチ(スプリット、チェンジアップ、フォークなど)には.111と変化球には弱そうだ。

 このデータから来日後は変化球を中心に、ボールゾーンへの配球が徹底されそう。ボール球に対して、スイングを“我慢”できるかどうか、が日本の野球に適応するカギとなるか。最初は適応に苦しむ可能性があるが、果たして起用する側も“我慢”できるかがポイントとなりそうだ。

 守備は兄と同じく一塁。三塁と右翼での出場経験もあるが、経験は少なく一塁専門と考えたほうがよさそうだ。また、スプリントスピードも2019年にはメジャー平均を下回っており、走塁での貢献も期待薄。27歳とまだ若いことからも、売りとなる打撃面での更なる成長が求められるだろう。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY