楽天岸、単年2億5000万円でサイン 今季7勝0敗も「天国の星野さんに怒られる」
今季出遅れも7勝0敗、防御率3.21をマーク。10、11月度の月間MVPを受賞も…
楽天の岸孝之投手は10日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、5000万円減の年俸2億5000万円プラス出来高でサインした。2016年オフに西武からFA移籍した際に結んだ4年契約は今季で終了。新たに単年契約を結んだ。(金額は推定)
岸は今シーズンを振り返り「1年目は最低2桁勝利と言ったが、できなかった(8勝10敗)。2年目は個人的には良い数字を残した(11勝4敗)が、チームが最下位。3年目(3勝5敗)と4年目は全然貢献できずに終わってしまった。チームにもたらした勝ちが少な過ぎる」と反省を口にし、「こんな成績では、天国にいる星野さんに怒られてしまう。ふと考えた時に、顔が浮かびます」と、元監督で球団副会長として岸の楽天入りに尽力し、18年1月に死去した星野仙一氏に思いを馳せた。楽天4年間の通算成績は29勝19敗だ。
今季は腰の張りで出遅れ、プロ14年目にして最少の11試合登板にとどまった。とはいえ、7勝0敗、防御率3.21はさすがの成績で10、11月度の「大樹生命月間MVP賞」を獲得した。
西武時代の同僚でもあり親交の深い石井一久GMが、来季から監督を兼ねることになった。「ウソだろ、って思いました。まさかでした。GMとしてはともかく、監督を務められる実感はない。それはキャンプから始まるのかなと思います」と笑い、「どういう采配になるのか僕にもわからないが、監督の力になりたい。日本一の監督にできるように頑張りたい」と語った。
地元の仙台市出身だけに、東日本大震災から10年にあたる来年にかける思いは人一倍。「僕には野球しかない。勝つことで盛り上げ、喜んでもらいたい」と強調した。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)