TJ手術で復活は3年後も… 鷹育成ドラ1佐藤のプロ入りを決断させた球団の配慮

「ホークスはどこよりも復帰の具体的なプランを示してくれた」

「もともと浪人すると言っていて、育成でプロにいくとは思ってなかった。球団の方と話した中で、このまま支配下で取るのは難しいと言われていました。その中でホークスさんはどこよりも復帰のメドというか、具体的なプランを示してくれた。そういうものを出してくれたのはホークスしかありませんでした。頑張ろうと思いました」

 トミー・ジョン手術を受け、復帰まで1年以上かかる佐藤の状態。そこを十分に理解し、ソフトバンクはリハビリプラン、復帰までの道のりを示したという。1年目の2021年はじっくりとリハビリと体作りに充てる。

 トミー・ジョン手術は仮に投げられるようになっても、再建した肘の靭帯が体に馴染むまでにさらに時間がかかると言われる。そのため、2022年は靭帯を馴染ませる期間と考え、本格的な復帰は2023年を見据えるものだという。入団する選手に不安を感じさせず、焦らせることなくしっかりと復帰までの道筋を歩ませようという配慮と言える。

 この復帰へのプランを示してくれたことによって、佐藤は育成指名でのプロ入りを決心した。手術を受けてから2か月ほどが経った現在は肘の可動域はほぼ戻った。通常は3か月ほどかかるというが、それよりも早くリハビリは進んでいるという。

「育成の選手といえば、大竹(耕太郎)さん。1年生の時の4年生で、身近な選手が育成から這い上がって活躍している。一緒にやっている選手がという親近感はあった。自分にもチャンスがあると希望を持たせてくれました」と語る佐藤。復活までは2年から3年はかかる。それでもホークスが指名に踏み切ったのは、その潜在能力の高さがあるから。トミー・ジョン手術を乗り越え、復活を遂げる姿を待ちたい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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