なぜ高2で153キロを投げられたのか 元ロッテ右腕が伝えたい“目標と分析”
身体が発達するということは、神経系が発達するということ
こうしたフィジカル面の向上にフォーカスを当てた練習に取り組む一方で、技術向上のための練習も同時に行っていかなければなりません。身体が発達するということは、神経系が発達することも意味しており、同じ動作を行うにしても、これまでとは違った感覚で遂行しなければならない可能性が出てきます。しかし、人によっては全くボールを投げない人など、個人差があるため断言することは出来ませんが、個人的には同時にバランス良く取り組んでいく方が良いと思います。
また、既存の球種をブラッシュアップすることや新しい球種の習得なども、オフシーズンに取り組むべき事項であると思います。真っ直ぐの他に何か一つ武器となる球種があるだけでも、ピッチングの幅は大きく変わってくるため、どんなカウントからでもストライクを狙って取りに行ける球種を持っていない人は、この期間に習得しておくべきでしょう。他にも、フィールディングなど普段あまり時間をかけない基礎的な練習も、この機会にじっくり取り組んでみてはいかがでしょうか。
オフシーズンのトレーニングは単調でマンネリ化しやすく、モチベーションを保つことが難しい時期でもあると思いますが、そうした地道で小さな積み重ねによって、成長した自分が創られていくのだと思います。日々自分が立てた目標や練習の目的を確認しながら、多くの選手が自身の未知なる境地へ飛躍していって欲しいと思います。
(島孝明 / Takaaki Shima)