死球お構いなしのクロスファイヤーが命運握る? 楽天新助っ人コンリーの強みと課題
長い腕からのクロスファイヤーが持ち味、課題はコントロールで死球が多い
持ち味はなんといっても長い腕から放たれるクロスファイヤーだ。自慢のフォーシームは救援転向で大きく球速が上がり、2019年には平均球速95.3マイル(約153キロ)、メジャー平均を超えるスピンレート2330回転を記録。それに加えて、救援転向後は273球中、本塁打を1本も許していない一級品のスライダーで打者を圧倒する。
MLB公式のデータサイト「ベースボール・サヴァン」では、似たタイプとしてメジャー通算193勝のジョン・レスター、元エンゼルスで2019年に亡くなったタイラー・スカッグスらを抽出している。
一方で課題はコントロールか。メジャー5年間でのBB/9(9イニングあたりの与四球)は3.7とやや多く、2019年には4.2とさらに悪化。WHIP(投球回あたり与四球+被安打)1.731と多くの走者を背負い、不振の一因となった。また、2016年にはナ・リーグ4位の11死球、2017年にも8死球を記録するなど、制球はアバウトながらインコースにも迷わず投げ込んでくる“強気”なピッチングも一長一短となりそうだ。
ポテンシャルは非常に高く、不安材料のコントロールさえ改善されれば、松井裕樹につなぐセットアッパーとしての役割を期待されるだろうコンリー。今季の救援防御率でパ・リーグ6球団中5位の4.06に終わったブルペンの“救世主”となるのか注目だ。
(Full-Count編集部)