ゴールデングラブ賞、専門家が選ぶと顔ぶれは? 元監督が独自の視点でパを選出

オリックス・山本由伸(左)とソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】
オリックス・山本由伸(左)とソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】

ソフトバンクや中日などでコーチ歴任した森脇浩司氏が見るポイントは

 守備の名手に贈られる2020年の「三井ゴールデン・グラブ賞」が18日に発表される。5年以上のプロ野球取材経験がある新聞やテレビなどの記者投票によって選出。この顔ぶれを“専門家”が選ぶと、どうなるのか――。ダイエーやソフトバンク、巨人、中日で内野守備走塁コーチなどを歴任してオリックスでは監督を務め、来季はロッテの内野守備走塁コーチに就任する森脇浩司氏が、パ・リーグの受賞者を独自に選出した。

○投手
山本由伸(オリックス)
18試合、守備機会24、守備率1.000
4刺殺20補殺0失策1併殺

 個人タイトルでは最多奪三振を獲得した山本を選出。「ランナーを背負った状況に対してタフだし、もともとフィールディングも得意」と兼ね備えた能力の高さが安定したプレーを支える。森脇氏が特に覚えているのは、7月5日の西武戦(メットライフ)。1点リードの5回に、味方野手の失策がらみで無死一、二塁に。続くスパンジェンバーグのゴロに対し、そつなく三塁に投げてアウトにした。「当たり前のプレーたが、意外と投手は至近距離の悪送球多い」。最多勝の楽天・涌井やソフトバンク・千賀、ロッテ・美馬の名前も挙げたが「ひとり選ぶなら山本だろう」と語った。

○捕手
甲斐拓也(ソフトバンク)
104試合、守備機会926、守備率.997
835刺殺88補殺3失策8併殺2捕逸

 チームの4年連続日本一を扇の要として支えた甲斐を選出。「素晴らしい投手陣がいるとは言え、年間を通して存在感を示し続けたことは大きい。各球団にこれからが楽しみなキャッチャーはいるが、今年は甲斐だろう」と文句なしだった。次点はロッテ・田村の名前を挙げた森脇氏。「シーズン終盤にはバッテリーミスもあったが、全体的にリードのしつこさが際立っていた」と振り返った。

○一塁手
中村晃(ソフトバンク)
60試合、守備機会488、守備率.992
452刺殺32補殺4失策45併殺

 一塁も、圧倒的強さを見せたソフトバンクから中村晃を選出。「左利きの利点を活かし、非常に身のこなしがいい。私は、一塁手の守備力が非常に重要だと思っている」と森脇氏は力説。「いい投手になればなるほど、相手バッターはいろんな仕掛けをする。また、一塁への乱送球が年々目立つようになってきている。その点では、中村晃の守備力は大いに評価できるのではないか」とポイントを語った。

三塁はソフトバンクの松田宣「まだまだ守備にも躍動感」

RECOMMEND

CATEGORY