ゴールデングラブ賞、専門家が選ぶと顔ぶれは? 元監督が独自の視点でパを選出

ソフトバンク・松田宣浩【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・松田宣浩【写真:荒川祐史】

三塁はソフトバンクの松田宣「まだまだ守備にも躍動感」

○二塁手
中村奨吾(ロッテ)
120試合、守備機会617、守備率.985
261刺殺347補殺9失策60併殺

 選んだ中村について森脇氏は「現時点で、たくさんアウトを取れる二塁手であることには間違いない」と分析。粘り強い戦いを見せ、クライマックスシリーズ進出に貢献したひとりでもあり「ロッテのセンターラインを担うキーマンのひとりとして試合に出続け、年々いい二塁手になっている印象を受ける。プレーに強さが加われば大きく飛躍するだろう」と言う。一方で、楽天・浅村も名前も挙げ「打つ方に目が行きがちだが、西武時代から守備者としての伸び代はすごいと思っていた。甲乙つけがたいが、現時点では中村を選びたい」と話した。

○三塁手
松田宣浩(ソフトバンク)
113試合、守備機会219、守備率.968
51刺殺161補殺7失策10併殺

 三塁には、37歳の大ベテランを選んだ。ソフトバンクのコーチ時代にともに戦った松田宣について、森脇氏は「年齢を受け入れている部分と、年齢に大いに逆らう部分を持っている」と語る。今季は連続試合出場が815で途切れたものの「常に物事をポジティブに捉えて挑戦している。来年“もう”38歳じゃなくて、“まだ”38歳。まだまだ守備にも躍動感があるのはさすがの一言。また来シーズンも、はっきり見える伸びしろに挑戦している松田の姿が目に浮かぶ」と称えた。

○遊撃手
源田壮亮(西武)
120試合、守備機会534、守備率.983
189刺殺336補殺9失策85併殺

 遊撃では、迷わず源田を選出。「今季も言うまでもなく、源田だろう。プレーに柔らかさと強さを持ち、メリハリがある」と魅力を語る。18年から2年連続でゴールデングラブ賞を獲得している名手について「どのポジションも常に感性と判断力は要求されるが、特に二遊間は球を扱う回数が多い。その点でも、優れた判断能力を持っていて、プレーに落ち着きがある。また、タイプは違うが、今宮、安達の守備力も非常に高く、切磋琢磨して守備の醍醐味を発信してほしい。他チームにも逸材がいる。パ・リーグのショートは年々高いレベルでの争いになるだろう」と語った。

○外野手
柳田悠岐(ソフトバンク)
102試合、守備機会199、守備率.975
192刺殺2補殺5失策1併殺

レオネス・マーティン(ロッテ)
101試合、守備機会183、守備率.967
169刺殺8補殺6失策1併殺

西川遥輝(日本ハム)
100試合、守備機会206、守備率.990
202刺殺2補殺2失策0併殺

 いの一番に名前をあげたのは柳田。「甲斐と同じようにシーズン通して支えた点が、チームの安定感につながったのは間違いない。センターの守備も、見ていて心強かった」と森脇氏。さらにマーティンの守備力の高さにも注目していたといい「肩の強さはもちろん、的確な状況判断にも優れている。捕球はもちろん、送球もいい」と語る。最後のひとりに選んだのは西川で「あのカンの良さとスピードはやっぱり今季も目を見張るものがあった。来年はここに日本ハム・大田とロッテ・荻野が割って入るだろう」と予想した。

【動画】「捕球、送球もいい」と森脇氏が選出 ロッテ・マーティンが強肩を披露した実際の映像

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