捕手は中日木下拓、中堅は阪神近本…データの専門家が選ぶ守備のベストナインは?
二塁手は西武の外崎、三塁手は巨人の岡本が圧倒的な高評価
二塁手:外崎修汰(西武)
二塁はほぼ満点の89点を獲得した外崎を選出しました。外崎は打球処理貢献に優れていたほか、二塁手に重要な併殺を完成させることによる貢献(DPR)の点でも高い評価を得ています。守備面でのオールラウンドな働きが評価され、飛び抜けたポイントを獲得しました。
外崎以外で唯一1位票を獲得したのは吉川尚(巨人)。今季、シーズン無失策記録を達成した菊池涼介(広島)は3位と、波乱の展開となりました。菊池は失策の少なさという要素(ErrR)では高評価を得ましたが、より差がつきやすい打球処理の面では外崎や吉川尚に及ばなかったようです。
打球処理をさらに捕球と送球に分けて評価を行ったアナリストからは、菊池は送球に秀でているものの捕球の面ではマイナスになったという評価もありました。
三塁手:岡本和真(巨人)
三塁は満点で岡本がトップとなりました。岡本は昨季まで2年連続で一塁手で下位評価を受けていましたが、三塁コンバート初年度で素晴らしい守備貢献を見せています。三塁は一塁よりも守備力の高い選手が多いポジションであり、より競争力が高いポジションへのコンバートでこれほど評価が好転するのは異例のことといえます。
2位は岡本には大差をつけられたものの、全アナリストから2、3位票を獲得した高橋(中日)。高橋は昨季に続き2年連続の2位評価となりました。これまでの三塁手の受賞者である松田(ソフトバンク)、宮崎(DeNA)、大山(阪神)はいずれも中位以下に沈む結果に終わっています。
遊撃手:源田壮亮(西武)
ルーキーイヤーから3年連続満点で受賞中の源田が2020年もトップ評価となりました。今季は満場一致とはいきませんでしたが、88ポイントとほぼ満点に近いポイントを獲得しています。二塁手で選出の外崎とのコンビで併殺を奪うプレーが非常に優れていたようです。ただ例年に比べると打球処理の面では本調子ではなかったという声もありました。
2位以下は坂本勇人(巨人)と京田陽太(中日)が僅差となっています。昨季の坂本の評価は11選手中6位とやや順位を落としましたが、今季は1位票も獲得するなど高い守備力を見せていたようです。今回は、UZRに球場ごとのゴロアウトのとりやすさで補正をかけ分析・評価を行ったアナリストもいました。ただ今季の遊撃手に関しては順位が大きく変動するほどの差は生まれていなかったようです。