MLB史の”100億円超え契約”を米メディア査定 「完全に大失敗」の不名誉な大物は

オリオールズのクリス・デービス【写真:Getty Images】
オリオールズのクリス・デービス【写真:Getty Images】

年俸24億円の62打席連続無安打男は不良債権化が止まず「なかなかうまくいかない」

 MLBは現在オフシーズンを迎え、今季サイ・ヤング賞を獲得したトレバー・バウアー投手ら大物FAの去就が注目を集めている。そんな中、米メディア「ブリーチャー・レポート」は「メジャーリーグ球団がFAの選手たちと1億ドル(約103億円)の契約を交わすのは賢いことだろうか?」と題した記事を掲載し、過去に生まれた大型契約を“査定”した。

 150年以上のMLBの歴史において、1億ドル超え契約は現時点では91件とされている。記事では「活躍」「健康状態」「ポストシーズンでの成功」を評価基準とし、選出対象外として、「延長契約」「オプトアウト」「半分以上消化していない契約」とした“大台超え”契約を紹介。その中で「完全に大失敗の契約」にあたる選手を一刀両断している。

 その筆頭として登場したのが、オリオールズのクリス・デービス内野手。2016年1月に7年1億6100万ドル(約167億円)で契約すると、同シーズンに38本塁打84打点を記録した一方で打率.221、両リーグ最下位の219三振と打撃の粗さが顕著に表れた。今季は怪我や打撃不振で出場機会に恵まれず、52打数6安打1打点、打率.115、本塁打はキャリア初となる0本に終わった。

 2019年には前年から続いた連続無安打が62打席と不名誉記録を樹立した左の大砲に対し、記事では「オリオールズは今でもデービスへ2年4600万ドルの支払い義務がある。過去3年間で打率.169とし、契約がなかなかうまくいかないことをあらゆる予兆が示している」と苦言。かつて2度タイトルを獲得した本塁打も長期契約を結んで以降減少の一途を辿り、不良債権化に歯止めがかかっていない。

 デービスに次ぐ負の評価を受けたのがジョーダン・ジマーマン投手だ。ジマーマンは2015年11月に5年1億1000万ドル(約114億円)でタイガースに入団し、迎えた16年シーズンは9勝7敗、防御率4.87とするもそれ以降は2桁敗戦数を2度記録。特に2019年は1勝13敗、防御率6.91と辛酸を舐めた。

 これにも「契約期間中は大概役に立つことはなかった」とバッサリ。首、広背筋、肩、肘に故障を抱え、度々戦線離脱を強いられ、「怪我で出場機会を失った」と指摘した。この5年間での通算成績25勝41敗、防御率5.63は、とても年平均23億円を稼ぐ投手とは思えない。

2014年にヤンキースと7年1億5600万ドルで契約した田中は「悪くはないが際立った成功でもない」

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