まだ全国に36校…女子野球部の拡大へ「何でもやる」 “駒苫ブランド”生かしたPR戦略

北海道に女子野球部は2校「諦めて男子野球部のマネジャーをやっている子も」

 話題作りも欠かさない。女子はプロとの関わりに制限はなく、今夏には埼玉アストライアと苫小牧で試合を開催。さらに、雨で中止にはなったものの、軟式のチームと合同で女子野球のイベントを計画したこともあった。「うちだけが良ければいいというのはすごく嫌。野球界の発展のために引き受けたという自負を持っているので」と茶木監督は言う。

 北北海道地区の高校にも創部を呼び掛ける。現在、全国36校のうち、北海道に女子野球部があるのは札幌新陽と駒大苫小牧の2校だけ。広大な北の大地ゆえ、通学が難しいケースも多く「寮費がかさむために、来ることができない子がいっぱいいる。諦めて男子野球部のマネジャーをやっている子もいる」。昨秋から中学生のチームを訪ね歩き、競技を断念する選手に心を痛めていた。

 高校のチーム数が増えれば、中学生の選手を奪い合うことになりそうだが、茶木監督の発想は逆だ。「奪い合うことに目を向けるのではなく、パイを増やす努力をしないと。チームがないから選手が増えないんだと思います。下のカテゴリーに女の子はいる。その子たちに野球を続けてもらえるように、上のカテゴリーを広げて、女子野球人口が増えることが発展」と語る。

 北海道リーグの実現にも期待する。道内には大学とクラブチームを含めても4チームしかなく、関東のヴィーナスリーグ、関西のラッキーリーグのような大会はない。「リーグができれば、レベルがすごく上がると思います。今の状態なら、個々のチームは発展しても、北海道としての発展には結びつかない。発展のためには何でもやりますよ」。高校に限らずチームを増やすべく、女子野球をPRしていく。

○茶木圭介(ちゃき・けいすけ)
 1977年10月13日生まれ。北海道桜丘(現北海道栄)から苫小牧駒大に進み、2001年に駒大苫小牧の臨時コーチとして夏の甲子園を経験。2002年に同校教諭となり、野球部副部長に就任した。2004年夏は副部長、2005年夏は部長としてチームを甲子園連覇に貢献。指導者として春夏合わせてチームを計8度、甲子園に導いた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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