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鷹・甲斐拓也が語る“捕手”とリードの裏側 投手の繊細さを示す日本Sでのワンシーン

4年連続日本一に輝いたソフトバンクの正捕手・甲斐拓也捕手。このオフは千賀滉大投手とともに最優秀バッテリー賞に輝くと、ベストナイン、ゴールデングラブ賞も受賞。パ・リーグMVPとなった柳田悠岐外野手は“自分以外のMVP”として、同じ2010年ドラフトで入団した同期の甲斐の名前を挙げて、その働きを称賛していた。

苦しんだ1年で学んだ人として大事なこと「自分もそういう風になりたいと思った」

 今季、シーズン序盤は3試合連続でスタメンを外れるなど苦しい思いもした。以前にも記したが、本拠地に批判の手紙が何通も届くこともあった。涙を流して「もう全て投げ出してしまいたい」と心が折れかけることもあった。それでも立ち上がり、1つでも多くチームに勝利をもたらせるようにと力を注いできた。

 苦しい時期を支えてくれたのはチームメートであり、先輩たちであり、家族だった。「そういう時に助けてくれるのが先輩たちであったり、家族もそう、チームメートも声をかけてくれる。(ヤクルトの)嶋さんも連絡をくれましたし、城島さんも話を聞いてくれる。王会長もすごく声をかけてくれた」。

 女手1つで育ててくれた母・小百合さんからも連絡をもらった。「もう無理しなさんな。見ていたら耐えれんわ……」。息子を心配する母の言葉に奮い立たされた。苦しい時、落ち込んだ時、救いの手を差し伸べてくれた周りの人たちの愛に支えられた。

 今年、甲斐は人として大事なことを身をもって学んだという。

「本当に辛い時に寄ってきてくれる人ってこういう人たちなんだな、って感じました。いい時は誰でも寄ってきてくれる。悪い時に誰が来てくれるか、寄り添ってくれるか。人としてすごく勉強になりました。自分もそういう風になりたいと思ったし、人として大事なことを教わった気がします」

 今はしばし休息のとき。愛する家族とともに長く苦しかったシーズンの疲れを癒し、5年連続日本一を狙う来季、また1つ成長した捕手・甲斐拓也の姿を見せてもらいたい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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