巨人FA移籍の井納翔一は古巣DeNAとどう戦う? 移籍1年目で自身が向き合う課題
今季からは巨人のレジェンドOB、桑田真澄氏がコーチに加わる
環境が変われば、見えてくる世界も変わってくる。指導者たちの顔ぶれも多少、変わる。メンタルのケアに長けている宮本和知投手チーフコーチがおり、桑田真澄コーチも補佐として加わることになる。
「桑田さんには『良い』『悪い』ではなく、自分の今までの調整方法を見ていただき、アドバイスもらえれば一番(嬉しい)と思います」
そして、ペナントレースでライバルになるのはDeNAの存在。古巣についての質問に答えた井納は改めて強力打線に支えられていたことを実感し、警戒した。
「(DeNAの打線は)長打、一発があります。心強い打線でした。それが対戦相手になるので、そういうところは気をつけたいです」
DeNAの盗塁数は昨季31盗塁で2年連続リーグ最少。犠打数も少なかったため、足や小技でかき回す攻撃があまり見られなかった。
「監督も変わったので、どういう打順になるかわからないですが、ベイスターズが変わってなければ、対戦する時は、一発を気をつけたいです。研究をして、対戦していきたいと思います」
他にも入団会見では、指揮官からは若手の手本になるような存在になることを期待された。投手陣は井納よりも年下がほとんどだ。右腕はその責務も果たすことも役目だと感じている。
「僕自身も、年齢の離れている先輩に話しかけるのは、相当な勇気と覚悟ありました。キャンプ中に一緒にやっている若い選手に話しかけていければなと思います」
エース菅野の残留が決まり、昨年9勝の戸郷をはじめ、サンチェス、今村、高橋、メルセデス、新人の平内らとローテーション争いながらも、個の力を結集して、盛り上げていかないといけない。巨人のリーグ3連覇と日本一奪回は投手力向上も大きく関わってくる。
「ジャイアンツという伝統ある素晴らしい球団、しっかりとやっていきます」
不安と楽しみが入り混じる中、大きな日本一という目標に向かい、新たな挑戦が始まった。
(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)