涙する磯山さやかに「お前がなぜ泣いている?」 高校時代の転機となった監督の一言
もしも、磯山さんのところに「マネージャーを辛くて辞めたい……」という相談を受けたらどう答えますか?
――1年夏あたりから野球への本気度が変わってきた感じですか?
「マネージャーとしてチームを支える、選手を見守る、という自覚が出てきました。『やってやろう!』と思いましたね。途中から、部活動が好きになって、やりがいが出てきていたんだなと思います。試合に勝てば嬉しいし、喜び方というのをちょっとずつ知り始めて、最後までできました」
――最後まで頑張り抜いたマネージャー生活。芸能活動の中で活かされれていることはありますか?
「何より、あの3年間に勝るものはないですね。人によってレベルは違えど、四季折々に大変だったから、あの3年間頑張れたんだから、何があっても大丈夫でしょと思えます。今の仕事でも体育会出身というだけで安心してもらえたすることも大きいです」
――頑張っている女子マネージャーを見た時はどういう気持ちになりますか?
「ずっと続けてほしいなというのもありますが、まだまだ環境的には大変な面もあると思う。一日一日が、今後に通じる大事な一日だから。社会人や大人になり、振り返った時に、やって良かったなって思ってほしい。辛い中にも、やりがいや喜びを探していけると、引退するときにやって良かったと笑顔になれるので、そのために頑張って欲しいなと思います」
――もし、磯山さんの所に「野球部のマネージャーをやっているけど辛くて辞めたいんです」という子が来たら、どのように声をかけますか?
「一人一人、理由は違うと思いますが、大人になって振り返った時、大きな財産があるか、ないかはこの期間で決まるのかなと思ったりもします。なので『もうちょっと、頑張ってみて』と言いますかね……。頑張らなくてもいい。“ちょっと”が、続いていくから。その“ちょっと”が大きな力になるから。本当に武器になるよ、と伝えてあげたいです」
(後編に続く)
(新保友映 / Tomoe Shinbo)