5球種の配球がカギ? “3日で返却”された異色の鷹新助っ人レイをデータで検証

持ち球はフォーシーム、カーブ、カッター、シンカー、スプリットの5球種

 MLB公式データサイト「ベースボール・サヴァン」によると、2020年にメジャーで投じたのはフォーシーム(39.8%)、カーブ(19.1%)、カッター(17.8%)、シンカー(11.6%)、スプリット(11.6%)の5球種だ。2020年の速球の平均球速は93マイル(約150キロ)と決して豪速球で圧倒するタイプではないが、196センチの長身から投げ下ろされるため見た目以上の威力を打者は感じるだろう。また球速もトミー・ジョン手術前(2016年)の93マイル(約150キロ)と同じ水準に戻っており、右肘の状態は全く問題なさそうだ。

 一方、変化球はいずれも平均的。メジャーでこれまでに奪った三振数は、シンカー38個、カッターで23個、カーブ17個、(フォーシーム33個)とすべての球種で三振を奪う能力はあるものの、“決め球”と呼べる突出したものはない。このことから、日本での活躍はバッテリーを組んだ捕手がどう配球するか、がカギとなるかもしれない。

 投球スタイルはメジャー通算148回1/3で116奪三振と三振を奪うタイプではないが、K/BBで見ると2.04とコントロールは悪くはない。ゴロ/フライ比率(GO/AO)も1.15と平均的な数字で、これといった特徴のないのが特徴か。ムーアのようなエースポテンシャルではないが、リズムの良い投球テンポで、あれよあれよと打ち取っていくイメージの好投手だ。

 ソフトバンクの先発ローテは順当なら千賀、石川、東浜が当確。パ・リーグ連覇、日本シリーズ5連覇には、昨季は中継ぎに回っていた高橋礼投手との2人の“レイ”の活躍が欠かせなくなりそうだ。

(Full-Count編集部)

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