楽天石井監督はあえて「壁に当たってほしい」 ドラ1早川の初ブルペンに“注文”

「オープン戦で結果を出してくれれば、僕たちはそのスポットを用意できる」

 小山伸一郎投手コーチも「率直に凄い。軸が全くぶれないし、ばらつきがなくまとまっていた」と評価した上で、「セットポジション(のタイミング)やクイックなど、いろいろ考えているが、まずはそこじゃなくて、打者に対してシンプルに強いボールを投げてほしい。そこから課題も出てくると思う」と語った。

 まずはストロングポイントの速球とスライダーに極限まで磨きをかけることが重要で、細かい技術は失敗しながら覚えていけばいいというわけだ。もちろん、石井監督は「彼が気にしている部分、こうした方がいいのかなと迷っている部分のうち、そこはそんなに気にしなくていいよという部分に関しては、しっかり“隙間”を作ってあげたいと思う」とケアしていく姿勢も強調する。

 開幕先発ローテ入りについても、「オープン戦で結果を出してくれれば、僕たちはそのスポットを用意できる」と断言。田中将、涌井、岸、則本昂と豪華な顔ぶれが並ぶ先発ローテにあっても、新人の早川を有力候補として計算に入れているのだ。

 早川は「第2クール(6~9日)中盤には、100球以上投げられるようにしたい」と言う。ファンにとっても、大物ルーキーが1年目から1勝でも多く勝てるに越したことはないが、よりスケールの大きい姿を見られる方が重要だ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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