鷹・松田を突き動かす向上心 GG賞の連続受賞途切れても「10回を目指している」

37歳ながら特守も特打も平然とこなす「どんだけ捕ったか、どんだけ打ったか」

 そんな松田、若手にポジションを奪われるつもりなど毛頭ない。昨季、楽天の鈴木大地内野手に奪われたゴールデン・グラブ賞の奪還へ「連続受賞が止まったんで、キャンプはやらないといけないと思いますし、連続して取れていたら『今年もこうやればいいんだ』という感じになりますけど、止まった去年があるんで、もう1度チャレンジャー、奪い取るっていうのもある。10回を目指しているので、9回目がないと10回目はない。止まったのでもう1回頑張りたい」と掲げる。

 ベテランになっても豊富な練習量は変わらず、特守や特打も平然とこなす。全体練習後にロングティー打撃に汗を流すのもキャンプでは見慣れた景色だ。「特守もやらなかったら、やらなかったでいいんですけど、それじゃ自信もつかない。数をこなさないとね。ロングティーと守備の個別練習はやらないと。どんだけ捕ったか、どんだけ打ったかなんで」。この意識が長く第一線で活躍してきた土台となっている。

「去年よくなかったので、今年はやってやりたいな、体が痛くないのでやれるという期待を持っている。ゆっくりしていたらダメなので、しっかりバッティングも守備もやっています」。再び輝きを取り戻して見せる。たゆまぬ向上心を胸に、松田宣浩は16回目のキャンプに挑んでいる。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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