「このまま終われない」“外れ1位で5球団競合”から5年 ロッテ佐々木千隼の覚悟

今季は先発でも中継ぎでも、とにかく1軍の舞台での活躍を目指す

 昨年の後半からフォームの改革に着手。「自分は力んでしまうので……」という癖を見つめ直し、腕の脱力に意識を向ける。オフの自主トレでは、自分自身の体を見つめ直すところから始めた。

「どういう筋肉を使って、どういう動きをするかっていうのをトレーナーさんに教わりながらやってきました。自主トレではいい感じだったので、キャンプで形にしていきたい」

 ドラフト1位として背負い続けてきた期待と重責。いつまでも待ってくれる世界じゃないことも、この4年間で見てきた。

「プロに入ってからずっと満足いくような投球はできていないんで、活躍したいという思いはずっと持ち続けています。まだ何もしていない。このまま終われないなと思います」

 肩肘に不安はない。勝負の5年目、1軍でのチャンスを掴み取るため、キャンプで腕を振り続ける。

○佐々木千隼(ささき・ちはや)1994年6月8日、東京都日野市出身。26歳。小学2年から野球を始め、日野市立三沢中では軟式野球部に所属。都立日野高では1年からベンチ入り。3年時には夏の西東京大会でベスト8。桜美林大に進学後、3年時にはリーグで東海大・菅野智之(現巨人)に並ぶ年間で7度の完封を記録。2016年には神宮大会準優勝。大学通算25勝。同年のドラフト会議では外れ1位としてはNPB史上最多の5球団からの指名を受け、抽選の結果、ロッテに入団。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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