コロナ禍で奔走する新人広報 元鷹選手・西田哲朗氏が裏方転身を決断した感謝の思い

広報1年生としてキャンプで奮闘する西田哲朗氏【写真:福谷佑介】
広報1年生としてキャンプで奮闘する西田哲朗氏【写真:福谷佑介】

「選手の頑張っている姿、どういう気持ちで練習をやっているか、選手はこれだけ凄いんだぞというのを多くの人に知ってほしい」

 実際に業務をスタートさせたのは1月になってから。選手の新人自主トレ公開などに対応し、今はキャンプの真っ最中だ。初めて“外側”から見るキャンプ。「選手の凄さを改めて感じていますね。アーリーワークで朝イチから選手はよく頑張っているな、という気持ちが強いです。自分でもよくこんな練習をやっていたなという気持ちになります」。昨季までは自分もその中にいたのだが、いざ離れてみると、選手の凄さをひしひしと感じるという。

 だからこそ、より一層、広報という仕事に熱がこもる。「こういう選手の頑張っている姿、どういう気持ちで練習をやっているか、選手はこれだけ凄いんだぞというのを多くの人に知ってほしいという気持ちが強いです」。コロナ禍でのキャンプのため、報道陣は例年のように自由に選手らに話を聞くことは許されていない。取材を制限する中でも、できるだけ多くの選手を取材してもらい、メディアに露出してもらえるように、と西田広報は考えを巡らせる。

「選手として先輩後輩とも一緒にプレーしていたので、性格なども十分理解はできた上で調整ができるので、選手の気持ちも考えながら取材を極力入れるようにしているんですが、難しさはあります。ただ、コロナ禍でお客さんが入らない中で、いかにファンの方に選手の情報を伝えるかというと、メディアの方々を通じてしかできません。メディアの方々にも感染対策を考え、制限をかける中でやってもらっていて非常にありがたいな、と思っています。選手の方にもメディアの方にも頑張ってもらっています」

 全期間で無観客開催が決まった今年の春季キャンプ。必死に汗を流す選手たちとともに、少しでも情報をファンに届けられるようにと、新人広報の西田氏も必死に奮闘している。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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