楽天・石井監督が次代のスター候補に課す高いハードル「1軍レベルに達していない」

黒川「詰めていかなければいけない部分はたくさんある」

 智弁和歌山高時代は1年生の夏から5季連続甲子園出場を果たし、ドラフト2位で入団した右投左打のスラッガー。昨季は高卒ルーキーにして1軍に昇格し、9月4日のオリックス戦でプロ初出場をスタメンで飾ると、初打席で犠飛を打ち上げ初打点をマークするなど、ブレークへの足掛かりを作った。おまけにイケメンでもある。

 ところが、手放しで絶賛とはいかなかったのが石井監督だ。「結果は出ている。しかし、2年目の選手にあえて厳しいことを言えば、守備でカバーリング、返球の精度などを磨いていかないと。(現状では)1軍のレベルに達していない。その辺が今後の課題」と釘を刺した。黒川も「守備でも打撃でも、詰めていかなければならない部分はたくさんある」と謙虚に受け止めるしかなかった。

 本職の二塁には、昨季本塁打王の浅村栄斗内野手が鎮座。内野の他のポジションを見渡しても、三塁に主将の茂木栄五郎、遊撃に惜しくも昨季新人王を逃した小深田大翔、一塁に鈴木大地と付け入る隙がない。

 石井監督にしてみれば、未熟な部分に目をつぶってまで黒川を起用しなければならない状況ではない。センス抜群の若武者だけに、今季中に内野の一角を崩すくらい成長を見せるなら、チームも勢いづくだろうし、ベテランの背中を見ながら着実にレギュラーとしての技能を習得するのも悪くはない。黒川は指揮官のゲキをどう受け止めるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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