「彼の課題を見つけたいけれど…」 楽天石井監督を困らせたドラ1早川の修正能力
ピンチもチェンジアップで併殺に仕留め3回1失点
もはや「課題が見当たらない所が課題」と言うしかない。楽天のドラフト1位ルーキー・早川隆久投手が2月28日の中日との練習試合(沖縄・北谷)に先発し3回で5安打1失点に抑えた。
この日は立ち上がりの初回、傾斜がきつめのマウンドにも戸惑い、連打と犠飛で失点。しかし2回1死一、三塁のピンチでは、2種類のチェンジアップが威力を発揮した。伊藤康祐に対し、カウントを稼ぐための落差が小さい球で2球で追い込むと最後は3球目は空振りを取るための落差の大きい球で三ゴロ併殺に仕留めた。「ゲッツーを取りたい所で取れたのは大きい。やはりローボール(低めの球)がポイントになるので、徹底していかなければと痛感しました」とうなずいた。
既に開幕先発ローテ入りのお墨付きを与えている石井一久監督は「修正能力が高い投手だと改めて思いました。ランナーにもしっかり気配りができていて、傷口が深くなる前にしっかり対応できる」と称賛。
指揮官はこれまで期待の新人について、あえて「壁に当たってほしい。いろいろ考えるより、壁に当たりながら解決していく方が、選手として大きくなると思う」と語っていたが、この日は「僕も彼の課題を見つけたいけれど、修正能力が非常に高いので、今のところ話すことがない」と苦笑するしかなかった。