「いい意味で巨人の重圧から解放される」トレードの田口にヤクルトは最適な環境?

田口は「配球が命のピッチャー」、捕手との意思疎通がより重要に

 過去の実績はある分、シーズン通して状態を維持できれば大きな戦力アップにつながる。ただ、サインプレーや戦術面をたたき込んだキャンプの後に新天地に移ることになり、順応に時間がかかる懸念もあるという。野口氏は、捕手目線で意思疎通の重要さも説く。

「豪腕タイプならストレートが軸になるので比較的分かりやすいが、田口はどちらかと言えば配球が命のピッチャー。捕手は把握するまである程度時間がかかるだろうし、ピンチになった時の田口の考え方なども理解しておかなければいけない」

 ただ、その順応の大変さを加味したとしても、田口にとってはトレードが大きな転機になる可能性があるとみている。

「常に負けられないジャイアンツのブランドを背負うプレッシャーはあったと思う。そこからいい意味で解放され、伸び伸びやれるきっかけにもなるかもしれない」

 野口氏自身、1998年にヤクルトから日本ハムに、2003年には日本ハムから阪神にそれぞれトレードで移籍しているため、環境変化の影響を身をもって感じてきた。直近の好例では、昨季途中にロッテに移籍した澤村はリリーフで躍動し、チームのクライマックスシリーズ進出に貢献。オフにはメジャー移籍にたどり着いた。

 田口にとっても、巨人で得た経験や実績を生かすにはヤクルトが最適な場所になる可能性もある。トレードを追い風に、輝きを取り戻せるか注目される。

(Full-Count編集部)

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