加藤豪将、試行錯誤で手にした打撃 “8度目の春”で目指す悲願のメジャー昇格

オンライン会見に臨んだパドレス・加藤豪将(写真はスクリーンショット)
オンライン会見に臨んだパドレス・加藤豪将(写真はスクリーンショット)

ティングラー監督も称える打撃フォーム「見事なインサイドアウトのスイング」

 重点を置いてきたこと――。昨年の3月のこと。ヤンキース傘下のマイナー3AからFAでマーリンズとマイナー契約を交わした加藤は、フロリダのキャンプ地でその“重点”を明らかにしている。サンディエゴの自宅近くに住むフィル・プランティア氏(元ヤンキース3Aコ―チ)の指導を仰ぎ、試行錯誤を重ねた。

「筋肉の強さや骨格そのものがこちらの選手とは違います。でも、柔軟性では劣っていません。オフの間、ほぼ毎日フィルの自宅に通って柔軟性を生かしたスイングを模索しました。三振をしてもそのスイングができているので納得できています」

 1年を経て、さらに改良を施した――。バットを左肩に乗せ最後は右手だけの片手フォロー。強化した体幹を意識し、骨盤と上体をよりスムーズに連動させたフォームをティングラー監督は「見事なインサイドアウトのスイング」と称えている。右肩の開きを抑えたバットの軌道は、3日のブルワーズ戦で放った左中間への3ランにしっかりとつながっている。

 2013年にカリフォルニア州サンディエゴのランチョ・バーナード高校からヤンキースに2巡目でドラフト指名されてから迎える8度目の春。一塁、二塁、遊撃と複数のポジションに代走、代打もこなす。悲願のメジャー初昇格へ、加藤豪将の猛アピールは続く。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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