鷹にまた新たな「勝ちパターン」候補出現!? 工藤監督の評価急上昇の3年目右腕
モイネロの代役には杉山が起用される見込みも…
■ソフトバンク 2-1 DeNA(オープン戦・17日・PayPayドーム)
ソフトバンクは17日、本拠地PayPayドームで行われたDeNAとのオープン戦を行い、2-1でサヨナラ勝ちした。同点で迎えた9回に上林誠知外野手がサヨナラ打。9回に4番手で登板し、1イニングを無失点に抑えた泉圭輔投手が勝ち投手となった。
先発の武田翔太投手が1失点と最少失点で凌ぐと、7回を高橋純平投手、8回を田浦文丸投手が無失点リレー。最後の9回にマウンドに上がった泉の投球内容がまた圧巻だった。先頭の宮崎を2球で左飛に打ち取ると、続く倉本の6球目では151キロをマーク。ここを投ゴロに抑えると、代打の細川も二ゴロに打ち取り、1イニングを完璧に封じた。
新たな「勝利の方程式」候補に急浮上だ。試合後、工藤公康監督は泉の投球に対し「勝ちパターン入れてもいいかなと思った。コーチがどう考えているかわからないですけど、投げる度にボールが良くなってくる感じが見える。あのストレートを投げているのであれば、そういう起用の仕方もあるのかな、と」と絶賛。勝ちパターンでの起用を思い描いた。
ソフトバンクのリリーフ陣は7回に岩嵜翔、8回にリバン・モイネロ、そして9回には守護神の森唯斗がいる。ただ、新型コロナウイルスの影響でモイネロは調整が遅れ、ようやく16日にブルペンでの投球練習を再開したばかり。開幕には間に合わない公算が大きくなっている。
そのモイネロの代役候補として16日には杉山一樹投手をテスト。自己最速タイとなる157キロの剛速球を投げ込んで1回をパーフェクトに封じ、見事な一発回答を見せた。岩嵜、杉山、森で固まったと思いきや、この日の投球で泉もその候補に割って入りそうな様相となってきた。
もちろん、勝ちパターンで投げられる投手は多いに越したことはない。嬉しい悩みが増えることになった工藤監督は「選択肢が増えたと見てもらえればいいのかなと思います。コーチにも悩んで貰えばいいんじゃないですかね。いいことですから、どんどん悩んでほしい」と笑みを浮かべる。一時は固まらないと不安視された「勝利の方程式」だが、そんな心配は無用かもしれない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)