鷹の対抗馬は? Aクラス“残り1枠”は激戦…プロ21年の元捕手がパ順位予想
ロッテ、オリックス、西武の3チームは「順位つけるのは非常に難しい」
残るAクラス1枠について「ロッテ、オリックス、西武の3チームに順位をつけるのは非常に難しい」と悩んだ野口氏。「昨季2位に入った実績を買って」と、ロッテを推した。開幕戦を任された二木康太投手や美馬学投手、小島和哉投手らにドラフト1位ルーキー・鈴木昭汰投手、今月14日に育成から支配下登録を勝ち取った左腕・本前郁也投手が加わり、安定した救援陣を含めて「粒ぞろいの投手陣が強み」と挙げる。
「台風の目」になりうるのがオリックスだ。「楽しみな若手が多数台頭してきている」と理由を語る。3年目・20歳の太田椋内野手が二塁、2年目・19歳の紅林弘太郎内野手も遊撃で開幕スタメン濃厚。「太田はうまく育てば巨人・坂本勇人のような選手になる。紅林は長打力もありスケールが大きい」と目を細める。1番定着を期待される両打ちの佐野皓大外野手、昨年9月に支配下登録され1軍でも2本塁打を放った大下誠一郎内野手に、ブレークの予感が漂う。投手陣も山本由伸投手、山岡泰輔投手、田嶋大樹投手の先発3本柱に加え、19歳の左腕・宮城大弥投手が成長。2年連続最下位と6年連続Bクラスに終止符を打つ年になるか。
西武は先発投手が手薄。自慢の山賊打線も、コロナ禍でコーリー・スパンジェンバーグ内野手が不在なのは「痛い」と言う。一方で「増田(達至)、平良(海馬)らリリーフ陣は良くなっているし、先発に転向した平井(克典)もオープン戦で安定感を示した。このあたりの奮闘が上位進出の鍵」と見ている。
日本ハムは「計算できる先発投手が上沢(直之)だけ」では厳しいと最下位予想。「2015年に優勝したヤクルトのように、打撃タイトルを独占するくらいの打線で投手陣をカバーできればいいが、現状では、上位に素晴らしい選手がそろっているのに比べて下位打線が弱い」と指摘。下位打線から上位へ回す流れができれば、パ・リーグを混戦に引き込む可能性がありそうだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)