明暗分かれる2人のルーキー 牧秀悟と佐藤輝明の“差”をデータで検証

ボール球に手を出す割合、空振りの割合が高い佐藤輝

 ここまで明暗が分かれることになっている牧と佐藤輝のルーキー2人だが、では、2人の打撃内容にはどこに“差”があるのだろうか? セイバーメトリクスの指標を用い分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを用い、2人の打撃の特徴を紐解いてみよう。

 ここまで12試合に出場して51打数22安打3本塁打13打点、打率.431の好成績を残している牧。佐藤輝は対照的に、12試合で43打数7安打2本塁打4打点、打率.163となっている。佐藤輝が21三振を喫し、牧は11三振だ。より細かなデータを比較すると、2人の違いが見えてくる。

 1つはボールの見極めとコンタクトの精度だ。ボール球に手を出す割合を示す「O-Swing%」の指標を見ると、佐藤輝は両リーグの規定打席到達者でワーストの47.7%となっている。ゾーン外のボールに対し、2球のうちほぼ1球は手を出すということだ。牧はここまで35.2%。これでも、ワースト9位ではあるが、10%超の差がある。

 さらに、このボール球をバットに当てる割合を示す「O-Contact%」を見てみると、佐藤輝は51.9%となっている。この指標自体では佐藤輝よりも数値の悪い選手はいるものの、その選手たちは「O-Swing%」は佐藤輝よりも悪くない。佐藤輝はボール球に数多く手を出し、しかも、その2球に1球は空振りしているということを表している。

ストレートにおける得点増減を表す「wFA」も両リーグワーストの佐藤輝

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