「これは打てっこない」衝撃の変化を見せる151キロカッターがまるで「フリスビー」
ナショナルズ戦の9回に登板したジャンセンは2三振を奪い3者凡退に
昨季の覇者に頼れる男が戻ってきた? 通算314セーブを誇りながら、成績低迷によりクローザー剥奪の危機にあったドジャースのケンリー・ジャンセン投手が、11日(日本時間12日)のナショナルズ戦で完全復調の兆しを見せた。フリスビーのように急激に変化するカッターの映像を見たファンからは「彼が戻ってきた!」「泣いている」「これは打てっこない」「この動きは信じられない」などと感嘆の声が寄せられている。
この日、3-0とリードした9回表からマウンドに上がったジャンセン。先頭のガルシアを三振に抑え、2人目のカストロに対してカウント1-2から投じた4球目だった。外角への94マイル(約151.3キロ)のカットボールはホームプレートの手前で急変化。ストライクゾーンから大きく外れていったが、カストロは思わず手を出しバットはむなしく空を切った。
「ピッチングニンジャ」の愛称で知られる投球解析家のロブ・フリードマン氏が自身のツイッター上でこの投球の動画を公開すると、「これはカッターじゃない、フリスビーだ」「これはエグイ」「ただただ素晴らしい」「これが現実であるわけがない」「なんだこれは?」「とても美しい」などと絶賛のコメントが相次いだ。
2014年から6年連続で30セーブ以上を記録してきた球界を代表する守護神だが、近年は防御率が悪化。投球割合の大半を占めるカットボールの平均球速も2016年の94マイルから昨季は90.9マイル(約146.3キロ)と5キロ近くも低下していた。しかし、今日の登板では平均93.5マイル(約150.5キロ)を計測。危なげなく3者凡退に抑えた。ファンが待ち望んでいた絶対的守護神の復活。ジャンセンがこの投球を続けられれば、ドジャースの連覇はより現実的なものとなるだろう。