球団史上3人目の40代勝利 衰え知らずの鷹・和田毅が“年齢”を感じる瞬間は?

年齢を感じる瞬間は「若者の言葉が分からない」

 40歳とは思えないほどの若々しさを感じさせる和田。トレーニング量の多さ、ランニング量の多さは有名で、自主トレを共にする笠谷俊介投手ら若手が驚くほど。それでも、若かりし頃に比べれば、量は減っている。「10年前と違うのはもちろん分かっていますし、そこは変えていかないといけない」と語る。

 一方で「今やれることをしっかりやっていけば、今日のように6回、7回投げられる」とも口にする。「理想はもっと投げられることですけど、なんとかゼロに抑えて次の投手に渡すのが理想なので。今日のような投球がいつもできれば最高。今日投げた時の気持ちを、また次回忘れずに投げたい」と、目指すところはもっと高いところにある。

 マウンド上の姿も、そして普段の姿も若さが溢れる和田。そんな40歳が年齢を感じる瞬間はあるのか? すると、こんな答えが返ってきた。「若者の言葉が分からないな、と思うことはありますね。この前テレビで見ていて『なんだ?』というのはありました。娘に聞いたら『知ってる』と」。

 肉体的な衰えを感じることはなく、食欲なども変わりはないという和田。奇しくも、4月14日は熊本地震から丸5年の日。左腕にとっては日本球界復帰1年目のシーズンに起きた震災だった。「被災されている人もまだたくさんいる。九州のチームとして勝ちたいと思ってマウンドに上がりました。被災された人が見て、勝って良かったなと思ってもらえたら嬉しいですね」と、熊本への思いも籠った40代勝利だった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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