14点快勝も「これでは飲み込まれる」 二松学舎大付が夏に向け得た“学び”

二松学舎大付・市原勝人監督【写真:川村虎大】
二松学舎大付・市原勝人監督【写真:川村虎大】

対策が身を結び11得点の固め打ち、指揮官も納得の表情

 高校野球の春季東京都大会は18日、ダイワハウススタジアム八王子で準々決勝3試合が行われた。二松学舎大付は14-7で大森学園に7回コールドで勝利。2回に大量11得点を奪うなど計15安打を重ねた。昨夏の東東京都大会の雪辱を果たした強豪は、準決勝では昨秋敗れた日大三と対戦する。

 練習の成果が存分に現れた。相手投手は、3回戦で日大豊山打線を4安打完封したエース・八田成投手(3年)。2回、一気呵成に打ちまくり、マウンドから下ろした。二松学舎大付の市原勝人監督は「前回完封している投手だったので、対策はしていました。逆方向を意識して練習させていたので、そういった部分ではいい攻撃だった」と納得の表情。2回に放った11安打のうち、実に7本が中堅もしくは逆方向。徹底した対策が、固め打ちの11得点につながった。

 先発の布施東海投手(2年)は5回に2点を奪われ、なおも2死二、三塁のピンチでエース・秋山正雲投手(3年)に継投。直後にエラーでさらに1点を追加された。6回にはソロ本塁打を許して4点差に迫られたが、この日の打線は頼もしかった。6回裏に2死から2点を奪うと、7回には相手の守備が乱れ満塁とし、打者は3番・瀬谷大夢外野手(2年)。振り抜いた打球は前進守備の右中間を真っ二つに割った。14得点目が入り、準決勝進出が決まった。

「気分屋チーム」。試合後、市原監督は今年のチームをこう表現した。「秋山中心の守りのチームかと思っていたんですが、私もよくわかんないです。今日みたいに打つ時もあれば、秋山とかがピシャリと抑えた時は打線も沈黙みたいなね」。ただ裏を返せば、攻撃と守備が互いに助け合うチームだとも言える。秋山も「打線が打てない時に、守備からリズムを作っていきたい」と、ピッチングでチームを支えることを誓った。

 準決勝の相手は日大三。昨秋の東京都大会準決勝で敗れたが、市原監督はリベンジに燃えるという気持ちは少ない。「自分たちの野球をしっかりすること。今日みたいにもたつく試合をしていては夏の雰囲気にのみこまれてしまう。改めて気持ちを引き締めるという意味では良い勉強になった」と、目指すのはあくまで夏の甲子園だ。時には打撃、時には守備、変幻自在の気分屋チームが、気持ちを新たに先を見据える。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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