今季も鷹を悩ます“四球病” ここまで27試合計122四球はシーズンワーストペース
「これはいかにコントロールがないのか、というのがそのまま出ているということになる」
試合後の工藤監督も当然、険しい表情だった。「四球がキッカケで点を取られている。勝負していかないといけない。打たれることはあるので、いつも言うように、しっかり勝負していくということ。足りないものは練習するしかないんですよ。4人の投手で200球を超えていると。これはいかにコントロールがないのか、というのがそのまま出ているということになる」。これまで通り、投手陣にもっと打者に勝負することを求めた。
ただ、ここまでコントロールに苦しむと、打者との勝負どころではないようにも映る。この日、出場選手登録を抹消された高橋礼も然りだが、ストライクを取ることにいっぱいいっぱいで、打者との勝負に向かえていないのではないか。勝負にいかない、のではなく、勝負にいけない、ようにも見えてしまう。
ソフトバンクの投手陣は、ほとんどの投手が150キロ超を誇るパワーピッチャーばかりで、その能力の高さは申し分ない。ただ、どれだけ良いボール、速いボールを投げられたところで、ストライクゾーンに、もっと言えば、ある程度狙ったところにコントロールできなければ、プロの世界ではそうそう抑えることはできない。
2年連続のリーグ優勝、そして5年連続の日本一に向けて、やはりこの“四球禍”は悩ましい問題だ。「足りないものは練習するしかない」。そう語る工藤監督の声が強く耳に残った。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)