グラブに入ったのに「嘘だろ…」 ヒーローになり損ねた本塁打キャッチ失敗
358億円男ハーパーの代わりに右翼で出場するも…
■カージナルス 4ー3 フィリーズ(日本時間30日・セントルイス)
フィリーズは29日(日本時間30日)のカージナルス戦に延長10回の末、サヨナラワイルドピッチで3-4と敗れた。言うまでもなくフィリーズにとっては不運な幕切れとなったが、5回裏にはその前兆とも言えるよう悲劇が起きていた。右翼の守備に就いたロマン・クイン外野手がフェンスを越す打球をあと一歩の所で仕留め損ね、逆転3ランを献上した。
1-0とフィリーズリードで迎えた5回裏の場面だった。2死走者一、二塁で打席に立ったカージナルスのカーペンターがフィリーズ先発・ノラの2球目を捉えると、大飛球が右翼後方へ。この打球に対し、球界屈指の俊足を誇るクインが一気にフェンス際まで詰め寄り、タイミングを計り宙に舞った。フェンスオーバーした打球を一度はグラブに収め、ビッグプレーが完成したかと思われた。しかし無情にもボールはグラブからこぼれ落ち、スタンドへと吸い込まれてしまった。
チームのピンチを救うヒーローになる寸前で地獄に突き落とされたクイン。右翼手を襲ったこの悲劇に、米記者たちからもため息がこぼれた。地元TV局「NBCフィラデルフィア」のジョン・クラーク氏は「嘘だろ…… イニングを切り抜ける寸前で3ラン」と綴り、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」フィリーズ番のマット・ゲルブ氏は「あと一歩でクインが本当に素晴らしいキャッチをしていた」と反応した。
クインは前日28日(同29日)に顔面死球を受けたブライス・ハーパー外野手に代わって今季初右翼でスタメン出場していた。過去4年間で右翼手として出場したのは11試合のみとあって、最後の最後で経験不足が災いしてしまったということなのだろうか。