選抜出場の敵将も「やられました」 県初Vの千葉学芸・北田が強豪相手に3連続完投

優勝の原動力となった千葉学芸のエース北田悠斗【写真:川村虎大】
優勝の原動力となった千葉学芸のエース北田悠斗【写真:川村虎大】

千葉春季大会決勝戦で専大松戸に勝利、両校は15日からの関東大会に出場

 高校野球の千葉県春季大会は千葉学芸が初優勝。4日に行われた決勝戦で、今年の選抜高校野球大会に出場した専大松戸を相手に17安打8得点の猛攻を見せ、8-2で勝利した。会場の千葉県総合スポーツセンター野球場にはナインの歓喜の声が響き渡った。

 千葉学芸・高倉伸介監督は「選手個々の努力が間違っていなかったです」と選手を称えた。先発した北田悠斗投手(3年)が9回5安打2失点の好投。選抜に出場した専大松戸に付け入る隙を与えなかった。

 北田は準々決勝(1日)で中央学院、準決勝(3日)で成田を相手に完投していたが、決勝戦の登板を直訴した。高倉監督も前日夜まで有薗直輝内野手(3年)を登板させるか迷っていたというが、「トレーナーと相談して(結論を)出しました」と北田をマウンドに送り出した。

 その北田は低めにボールを集め、1回に2点を失ったが、2回以降無失点の好投。「昨秋、悔しい思いをしていたので、自分が投げて勝ちたい気持ちがありました。疲れはありましたが、よく投げられました」と振り返った。昨年の千葉県秋季大会準々決勝では延長16回タイブレークの末、専大松戸に敗れていた。15回終了まで192球を投げた北田は、その雪辱を春に果たした。

 エースの力投に打線が応えた。高校通算57本塁打を誇るプロ注目の3番打者・有薗が先制打を含む5打数2安打、2本の二塁打をマーク。1点差の6回には4番・板倉颯汰内野手(3年)が中前適時打を放ち、貴重な追加点をあげた。板倉は「北田が頑張ってくれていたので、なんとか(中前に)落ちてくれてよかった」と左腕をねぎらった。勢いづいた打線は8回にも板倉が左前適時打を放つなど一挙4点を追加。試合を決定づけた。

 敗れた専大松戸はエース・深沢鳳介投手(3年)はこの決勝戦に登板せず。今大会は準決勝で2イニング投げたのみだった。持丸修一監督は「打線が成長しているし、投手も失投がなかった。やられました」と千葉学芸の強さを実感した様子。両校は15日からの関東大会(山梨)に出場するが、夏までの戦いに目が離せない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY